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コンテンツになりたい人生

雨でも晴れでも傘を差すひとびと

私がこの世で一番憎んでいるもの、それは傘だ。

前提として、私は晴れ女なのでほぼ傘を差すことがない。大学2年生の頃、コンビニで傘をとられてから4年もの間傘を買うこともなく生活できたのはこの晴れ女力のおかげに違いない。あんまり慢心していると梅雨の時期なんかに自転車で通勤していてザッと降られることもあるが、雨に遭遇する頻度や割合は人と比べても少ない方なのだと思う。

こういう前提があって、私は傘を差すのが本当に嫌いだ。傘を差すことに慣れていないといってもいい。傘を持つ煩わしさもあるし、閉じた傘を持ち歩く煩わしさもある。誰にもぶつからないように歩こうと気を遣うほど遣うほど、図々しく傘でダイレクトアタックしてくる人にも閉じた傘を横にして持ち歩く人にも腹が立ってくる。すぐ盗難に遭うし、それでも、泣き寝入りするしかないよね、不用心だったのが悪いよね、ってなっちゃう風潮もほんとにどうかと思う。傘そのものも嫌いだが、傘を取り巻くいろいろな情勢はもっと嫌いなのだ。

だから、昨今の日傘ブームにはほんとに迷惑している。

いや、日焼け対策は大事だと思うよ。私だってお肌の曲がり角に来て微妙な年頃だし、昔は全然つけてなかった日焼け止めをちゃんと毎日塗って通勤してるよ?

気持ちはわかるんですよ!!

でもさ!! ぶっちゃけ邪魔じゃないんですか?

狭い道を日傘がひしめき合ってるとうんざりする。どこを通ればいいのかわからない。傘を差してるだけで一人が道に占める範囲がぐんと広がるじゃないですか。そんなに人数いないのにめちゃくちゃ混んでるように見えてなんだかげんなりしちゃう。こう思ってるの、私だけなのかな…。

一番腹立つのは日傘差し運転してるチャリね。まず傘差し運転の時点でギルティなのに、日傘って! 日傘って! おま!

そこまでして焼けたくないなら歩けや!!!!!!!!!

 

たまにだけど、ここまで日傘人口が多いと日差しだけじゃなく、パーソナルスペースを守りたいみたいなところが無意識にあって傘差してるのかなって気持ちになったりもする。雨でも晴れでも傘を差すって、やっぱり私にはちょっと理解できない感覚。邪魔だし重いし人にぶつかるのもやだし。極力持ちたくないもの、イズ、傘。

こんなに傘を差すの日本人くらいらしいって聞きました。ほんとかなぁ?

 

そして、日傘差す人に邪魔だ邪魔だと言う私こそ、余裕のない現代人だなぁと自省してみたりもする。人の傘がぶつかってきてもお互い様と笑えるくらいの余裕を持ちたい。

ハッ……もしかして、日傘を差すことで彼女たちはその余裕を身に付けているのだろうか?

だとしたら半人前は私の方。それでも依然として傘は差したくないけどね。

 

MoMA スカイアンブレラ 傘

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この傘ならちょっとだけ差してやってもいい気になる。ちょっとだけ。